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東日本大震災の被災者に悲しみを忘れてほしい、今もなお行方不明の愛する人達が戻ってくるように、願いを込めて「還り雛」を作っています。

 

『かえりびなを贈られた女性は、六十歳までの人生はリセットされ、八十歳なら二十歳になれる』

温泉地、箱根の「月廼屋(つきのや)旅館」の仲居 茂村 ひとみさんは、今は亡き最愛の旦那様と一緒に十年前よりかえりびなを作り始め、以来毎年百組以上を老人ホームなどに贈っていました。

震災後は旅館の仕事の傍ら、「悲しみを少しでも癒すことが出来ますように」と宿泊したお客様にも手伝ってもらい、被災地に向けてかえりびなを作り始めました。

何度も何度も被災地に赴き、仮設住宅などでかえりびなを作り始めました。

写真の「還り雛」は、茂村さんと、呉服問屋に勤めた経験のある旦那様が「古着で作ってみようと」話し合い、胴体、着物の重ね方等の試行錯誤を重ね、錦糸の刺繍入りの帯地などが表に出る、オリジナルのおひな様です。当初は古着を集めるのに大変なご苦労があったようですが、茂村さんの活動を知り、顔なじみの古着屋さんが値引きをしてくれたり、「母親の着物を使って」という方もいたそうです。

現在は、箱根の勝手に応縁隊(チーム糸へん)、おひな様の小物を作ってくださる皆様が、茂村さんをサポートし、仙台、気仙沼、南相馬でも還り雛を作り続けています。

また新たに、岡山真備町、滋賀守山、熊本八代の方々も還り雛を作り始めました。

たくさんの気持ちを込めて一体一体、ひと針ひと針縫った「還り雛」が届けられています。

茂村さんの地道な活動が、色々な縁を結び

最近では、活動を知った皆様から着物や帯が茂村さんに届くようにもなりました。

 

古着はおひな様以外にも、さるぼぼ、もも飾り、七夕飾り等、小さな小さな端切れになっても使われています。

 

 

私は2年前に還り雛に出会い、箱根の勝手に応縁隊として活動しています。

今までも活動内容は、順次お伝えしながら、最新の情報もお知らせしたいと思っています。

応援隊の「援」は、色々な方達と縁を感じることから「縁」の文字を使用しています。

 

勝手に応縁隊 金子